【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

七夜目『空き部屋の明かり』

これはTさんが東京都M市で体験した話です

Tさんはいわゆる「霊感がある」状態だったようで、
他の人には見えないような、不思議なものや変なものが見えるということが多々あったそうだ
具体的には山道で全身が真っ白な女性の姿が見えたり、夜中に謎の声が聞こえたり、
時には亡くなった祖父の姿が見えたこともあった。

そんな事が日常だったある日、自宅の隣にあるアパートの一室の住民が引っ越していったようで、その部屋が空き部屋となった。
それから数日が経った頃、その部屋にはもう誰も住んでいないはずなのに、薄暗く電気がついていることに気付いたそうだ。
明るいといっても、煌々とではなくほのかに明るい豆電球程度の光だった。

不思議に思ったTさんは、一緒に暮らしていた両親に

「なんであの部屋電気ついてるんだろう」

と、問いかけてみると「そんな事あるはずないだろ」と言われ、あの光は見えてはいけないものなんだなと気付いたそうだ。
さらに数日経つと、部屋の中で人影が動いているのが分かった時、Tさんは気味の悪さを覚えて出来るだけ見ないようにしていた。

その日からどれだけ過ぎただろうか、ふとその部屋が目に入った時、電気がついていない事に疑問を持った。誰も居ない部屋なのだからそれが普通なのだが、とても嫌な気がして凝視してしまったそうだ。
最初はカーテンでもかかってるのかと思った部屋の窓際に全身が真っ白で、かなり大柄な人間のようなものが立っているのが見えた時、鳥肌が立った。
その人間のようなものは細身で、髪がとても長く腰くらいまであり、ワンピースのようなものを着ているように見えた。

その時Tさんはまだ小さかったのもあり、とても怖くなり逃げだしてしまったそうだ。
しばらくソレが見えることが続いたので、もう一度家族に相談したが、やはり相手にはされなかった。

そんな状態が続いてから数日が経過したある日の夜、Tさんはふと真夜中に目が覚めてしまった。
それと同時に起きた事をものすごく後悔した。目の前にはソレが私を覗き込むような形で目を見開き不気味に笑っていた。
Tさんは恐怖で声も上げられず、布団を被って、ただ朝が来る事をそれの気配を感じながらじっと待ったそうだ。

その日を境に、アパートの部屋にソレが現れる事も無くなった。
あれが何だったのか、結局今でも分からないとTさんは話した。