【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

百六十七夜目『ビーナスの微笑み』

これはCさんが千葉県N市で体験した話です。

その時にお付き合いしていた彼氏と一緒に、あるセミナーに参加してその後のアフター集会にも参加して帰りが遅くなってしまい、

「もう2時になるし、眠くて車の運転が危ないからその辺のホテルに泊まろう」

と言い出した。運転免許を取ったばかりの私は高速道路の運転は自信がなかったので彼の言う通りに泊まることにしてホテルを探していた。
高速沿いにあったラブホテルは土曜日の深夜でどこも満室で3件目のホテルに空いている部屋が1部屋あり泊まることにした。入室してすぐに部屋の電話が鳴った。

「俺たちは疲れてただ寝るだけだからテレビ見ないし大丈夫です」

電話を切った彼に

「何?どうしたの?」

と聞くとテレビが壊れているから部屋を変わってほしいと言われたというのだ。
しばらくするとホテルのスタッフが直接来て部屋を案内すると言い出した。
「え?」「おかしいでしょ!」「めんどくせーなー」と文句を言いながら、仕方なく部屋を出て他の部屋へ入室した。

「1部屋しか空いてなかったのに部屋を変わるっておかしくない?」

「そうだな。ヤバいんじゃない?なんか出るとかさ?」

「やめてよ。怖いからもう~。お風呂入れてくるね」

と伝えるて浴室で湯船にお湯をはっていると

「フフッ」「フフッ」

と背後から聞こえて来た。彼氏のイタズラだろうと思い

「やめてよ!怖いからふざけないでよ」

と浴室から彼氏に声をかけると

「は?何言ってんのお前?自分で笑っておいて…」

と言いながら浴室まで来た。じゃあ一体誰が?
そう思っていると

「フフッ」

さらに大きい声で2回聞こえた。エコーがかかったような声。それは湯船の蛇口のビーナスの口からはっきり聞こえた。
二人顔を見合わせて私も彼氏も笑ってない。

「ヤバいな。出よう」

と普段動じない彼も急いで支度をして部屋を出た。フロントに行き説明しているとスタッフが「フフッ」と2回笑い無言で返金してくれた。今も古いラブホテルを見ると怖い思い出がよみがえる。

百六十六夜目『階段の黒い影』

これはIさんが奈良県N市で体験した話です。

約8年前に体験した出来事。
僕が小学生6年生で従兄弟の家に泊まりに行った時に起こった事だ。

そこには従兄弟とその両親そしておじいちゃんが住んでいて、おじいちゃんの部屋にはおばあちゃんの仏壇がある。
従兄弟の家に行くと毎回仏壇に挨拶をしていて、心霊系の恐怖は皆無だった。
一つ怖かったことがあるとするならば、夜に起きてトイレに行くことぐらい。
なぜならそのトイレの前には暗くてよく見えない階段があるからで、従兄弟の家で2階は基本的に物置となっていて僕自身誰かが2階を使っている姿を見たことがなかったのだ。

そして泊まりに行った日の夜、目が覚めてトイレに向かった時怖い出来事が起こった。
時間は夜中の2時ぐらいで絶対に全員寝ていたので起きているのは僕だけだった。
トイレを終えて部屋に戻ろうとした時、ギリギリ目視できるくらいの階段の途中で黒い何かが目に写った。
大人よりは小さくて子供よりは大きいぐらいのサイズで初めは恐怖心がなく、「あれなに?」といった感じで見ていた。

それは階段の電気をつけると何もいなくて見間違いかと思ったのだ、電気を消すとやはりそこにいる。
少しづつ変だと思い恐怖心が湧いてきた時に、その黒い何かは目視できない階段の上まで行ってしまった。

朝起きてから従兄弟たちに聞いてみても誰もわからないと言うばかりで、結局今でもあれが何なのかわかっていない。
もし、僕があの時階段の上まで着いて行くとどうなっていたのだろうか。今でも従兄弟の家に行くと思い出してしまう。

百六十五夜目『階段近くの和室』

これはLさんが愛媛県I市で体験した話です。

これは私が学生の頃の事。
当時、全寮制の学校に通っていたのですがマイコプラズマ肺炎になり実家に帰っていた。隔離の為に普段誰も使っていない和室で過ごすことになった。その和室は階段を登ったすぐそばにあって、階段を登ったすぐそばの部屋は幽霊が出やすいという話を聞いたことがあった私は、少し霊感があるようなのでその部屋に入るといつも胸の辺りがザワザワするような感じがした。
その時は高熱もありそんなこと気にしてる余裕もなかった。

だんだんと症状も治まりそろそろ隔離も解くかどうするか両親と相談した夜。何日かその部屋で寝泊まりして何もなかった私は完全に油断していた。布団を移動させるのも面倒だしそのままその和室で寝ると言ってしまったのだ。
その日の夜はなぜかなかなか寝付けなかった。お昼寝をしていたので寝れないのだろうとスマホをいじっていたその時、いきなり押し入れから

ドドドドドドッ

と何かが崩れ落ちたような大きな音がした。

ドンッドンッ

続いて中から何かが叩いているような音がしだした。まるでここから出せと言わんばかりに。
急いで私はその部屋から出て、その日はリビングで眠ることにした。

翌朝、そっと押入れを覗くと特に何か荷物が崩れたような様子はなかった。
母親に昨晩の出来事を話すと、

「あぁ、あの押入れにはあなたの雛人形がしまってあるのよ。もう何年も出してないから怒っているのかもね」

と言われた。私は母親にもうお雛様は人形供養に出したほうがいいと伝えて、私は寮に帰った為お雛様がどうなったかは知らない。
今は社会人になり、たまに帰省する際にその部屋に寝泊まりしているが、あれ以来何も起きていない。

百六十四夜目『父の霊感』

これはMさんが栃木県U市で体験した話です。

10年ほど前、私がまだ高校生の頃
私の家族は父と母との3人家族で、父は昔から霊感のようなものがあると言っていて、○○には近づくな、とか、××の方には一人で行くなよ、等
たまに訳の分からない助言をされることもあった。
霊感なんてものも全く無く、反抗期真っ盛りだった当時の私は
「何なんだこのめんどくさいオヤジは!!」と常々思っていた。

その日は、私は友達と3人で自分の部屋で遊んでいた。
しかし友達一人の様子が少しおかしく、
「どうしたの?」
と聞くと、最初は何でもないよと言っていたのだが、明らかにいつもと様子が違うので、
「本当にどうしたの?具合でも悪い?」
と聞くと、とても言いづらそうに答えてくれた。
「おかっぱ頭の小さな女の子が、扉のところを行ったり来たりして、こっちを見ている」
「え!?」
と、私ともう一人の友達は驚いて扉の方を見たが、もちろん誰も居ない。

その子に詳しく話を聞くと、気味悪がられることが多いので話していなかったが、昔から霊感があるそうで
「そこにいる女の子は4.5歳位の女の子で、怖い感じはしないから大丈夫だと思う。
知らない人が来てるから気になって仕方ないけど、知らない人がいるからこの部屋に入って来れないんじゃないかな。
だから、女の子の気分を害さないように早めに帰った方がいいのかなって考えていた」
と、言うのだ。

私は、怖くなると同時に「もしかして何か気に障ることしたかな?早く帰りたいのかな?」と、そんなことも考えてしまい、とりあえずその日は早めに2人に帰ってもらった。

もやもやしながら夜になり、父が帰ってきたとき、私は思いついた。
霊感あるとか言ってるオヤジをぎゃふんと言わせてやろうと。

「今日ね、うちに友達呼んでたんだけどさ、その中の一人の子が変なもの見たって言うんだよ。
2階の私の部屋のところに、ちっちゃい男の子がいるって言うんだよ!!お父さん、知ってる?」

「あぁ、お前が怖がると思っていたから、言っていなかったんだが」

父の霊感が本当にあるのかカマをかけたらあっさりと引っかかり、心の中で大笑いしていたのだが、

「でもおかしいな。家に居るのは小さな女の子のはずなんだがな。まぁおかっぱで髪は短めだが…その子は男の子と言ったのか?」

ぞっとした。もちろん友達と父は面識なんてない。
この時から私は幽霊をちょっと信じ始めて、父ともちょっと仲良くなれた気がする。

百六十三夜目『事故物件に棲む者』

これはYさんが東京都H市で体験した話です。

2018年5月の事、私は結婚した為これまで住んでいた賃貸住宅が狭いと感じ、妻と引っ越しをした。
引っ越し先に選んだ物件はH市にある築16年の5階建てマンション、間取りは2DKで家賃が4万2000円という物件だった。
H市内の賃貸物件は東京23区内に比べ安いのですが、それにしてもこの家賃は安過ぎると思い、不動産屋に訳を聞いた。すると不動産屋はストレートに
「事故物件なんです」
と告げた。前の住人は50代の夫婦で奥様が室内で首を吊り自殺したからこの家賃設定のようだ。

私達夫婦は将来的には住宅購入を考えていたのでお金を出来るだけ貯めたかった、一生この物件に暮らすわけでは無いからという事でこの物件に住む事にした。
実際に住んでみると異様な事はスグに起こり始めた。住み始めてから1ヵ月経過する頃には突然観ていたテレビがプツンと消えたり、窓も開けていないのに室内のカーテンがユラユラなびいたりしだした。
私達夫婦は本当に危険な物件なのではと思いながらも暮らしていたが、こうした現象は日に日に酷くなっていった。

住み始めてから4ヵ月が経過すると夜中にシャワーの水が勝手にザーッ!と出たり、トイレの水が勝手に流れたりした。
そして住み始めてから半年経過した時に妻の身に異変が起きた。夜中1時くらいに二人で就寝していると突然妻がウゥ~···とうめき声をあげた。私はこのうめき声で目が覚めて妻のほうを見ると妻はゆっくりと布団から出て、キッチンのほうへユラユラと歩いて行った。喉でも乾いたかと思っていたのだがキッチンでゴソゴソと何かを探しているようだった。私は、
「大丈夫か?なにか探してるのか?」
と、何度か声をかけたが妻は全くの無反応だった。次第に気味が悪くなり室内の電気を点けると、妻の手には包丁が握られていて私のほうへうめき声を発しながらフラフラと歩み寄ってきた。

私はスグに妻から包丁を取り上げようと妻の腕を抑えつけたのだが、妻とは思えないような力で包丁は全く取り上げられず、一度妻から離れて携帯電話を手にして玄関の外へ出てから110番して警察の到着を待った。
数分後警官が来て事情を話すと警官付き添いのもと室内へゆっくりと向かった。家の中はしんと静まり返り、一部屋ずつ確認ししていくと妻はリビングのカーテンを首に巻き付けて倒れ込んでいた。警官がスグに救急車を呼んでくれたが、私は倒れ込んで意識を失っている妻に
「しっかりしろ!」
と声をかけ続けると、妻は意識が無いにも関わらず
「死ねば良いのに」
と呟いた。

妻はその後救急車で運ばれ命は助かったが、私は間違いなく以前この室内で暮らしていた自殺した奥さんの霊が妻に憑いたのだと思った。
妻はその後元気になったが私達夫婦はスグに解約し違う物件へと引っ越した。妻はこの出来事を全く覚えていないという。
事故物件は本当に怖いと実感した出来事だった。

百六十二夜目『張り付く人影』

これはMさんが愛知県T市で体験した話です。

高校時代、友人とカラオケボックスに行った時の体験。
その日は授業が終わった後、友人の地元へ行きカラオケボックスへ行く流れになった。

夕方過ぎにカラオケボックスに到着。
受付を済ませ、自分たちの部屋へ向かいました。
そのカラオケボックスは、部屋が一つ一つプレハブの独立した建物になっていた。
「他のお客さんを気にしなくていいし面白いな」
と、その時の私は感じていた。
部屋に入り、友人たちといつものようにカラオケを楽しんでいた。
しばらくすると、友人の一人が、
「トイレ行ってくる」
と席を立ちました。
部屋のドアを開け友人が外に出た。窓にはカーテンかかっており、閉まっていたのだが、丈が少し足りず、隙間から友人がトイレに行くのが見えた。

少しすると窓の方から何か気配を感じ、窓の方に目を向けるとカーテンの隙間から誰かが張り付くように覗いているのが見えた。
友人かなと思い手を振ったのだが、私をじっと見つめるたけでまったく反応がない。
気味が悪いなと思い、気にしない事にした。

その後すぐに友人が帰ってきたため、
「さっき窓からのぞいてたよね?」
と、聞いたのだが友人は知らないと答えた。
私は不思議に思ったのだが、他の部屋の子供か誰かが覗いていたのだろうと、その時は深く考えなかった。

帰りがけにふと思い出し、部屋の外から窓を確認してみると背面のない大きな棚があり、前を通過する人は見えても、窓にピッタリとくっつくなど不可能だった。
何かをされたわけではないが、そのカラオケボックスはもう二度と使わない事にした。

百六十一夜目『お風呂場でのだるまさんが転んだ』

これはTさんが広島県Y郡で体験した話です。

これは私が学生の時に体験した事だ。
とある夏の日の夕方に、姉と怖い話をしていた。
その中で姉が実際に体験した話を私もやってみることになった。

それはお風呂の中でだるまさんが転んだと心の中で唱えた後、鏡を見てしまうと鏡の中に引きずり込まれて2度と出られなくなるというもの。
姉がそれをやった際、鏡ではなく窓の方に何かを感じて振り向くと黒い人影がベタッと張り付いていたというのだ。
午後5時半にお風呂に入り、だるまさんが転んだと心の中で唱えたあと誰かに見られてる感じがして窓を見ると黒い人影が張り付いていて、じっとこちらを見ているようだった。

まだ日が差していたので、もし仮にお風呂場の窓の外に誰か居たのなら人の肌も肌色に見えるはずなのに黒一色。それが生きた人ではない気がしてきて凄く怖くなった私は急いで上がって髪乾かした後、外に出てお風呂の窓を見てたが人の立ち入った様子はなかった。

家の者に
「あの時間あの場所に誰か居たのか」
と聞くと祖母も母も父も姉たちもあの場所に行ってないと言っていた。
それ以来、軽はずみにやってみようっていうのは、なるべく控えるようにしている。