【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

十二夜目『嫌な実家』

これはAさんが広島県H市で体験した話です。

Aさんがまだ中学生だった頃、広島県の田舎の方にある実家に暮らしていた。家自体はあまり古い感じはないのだが、なぜか昔から嫌な感じのする家で、とくに2階は1人では居たくないほど嫌で、1人で留守番をしている時は絶対に行かなかったそうだ。

1人で留守番をしていると、2階で廊下を歩くような足音が聞こえてとても驚いた事があった。もちろん確認に行く勇気も無かったが、その頃はそんな事が何度かあり、別の日には1階の廊下から玄関を見ると、磨りガラスの玄関の扉に黒い人影がゆらゆらとしていて、誰か来たのかなと見ていると、その影はそのまま中庭の方へ移動して行くのが見えたので、家族の誰かが帰ってきたのかと思った。
しかし、家族は全員家に居ることに気付き、そっと家の中から確認したのだが誰も現れずとても気味が悪かった。

夏のある日、夜トイレに起きた際に部屋にあった鏡をパッと見ると自分の枕元に髪の長い女性が立っていて、Aさんの事を見下ろしていることに気付いた。
その女性を直接見たらヤバいと、直感で感じてそのまま後ろを見ずに横になって寝たフリをした事もあったそうだ。
その年の冬の夜中1時頃に金縛りに遭い、横向きのままAさんは動けなくなった。人生初の金縛りで自分の上に小柄だけどめちゃくちゃ重たいお爺さんのような人が乗っているのが見えた。それとは別にAさんを前に引っ張る黒い影もいて、引かれるがお爺さんの重みで戻る。また引かれるが戻るを数分繰り返した。
心の中で何度もお経を唱えると、やっと動けるようになり気付いたら真冬なのに汗だくになっていた。
翌朝母親にその事を伝えると、「あぁ、じゃあこれでみんな金縛りに遭ったね」とあっけらかんと言われたそうだ。