【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

百四十夜目『留守番』

これはKさんが富山県T市で体験した話です。

当時父親は長距離トラックの運転手で、母親は学校の役員だったので、我が家では夜に私と弟だけで過ごす事があった。

その日も私と弟が家で留守番をし、リビングでテレビを見ていたのだが、『ピンポーン』と家のチャイムが鳴った。時間もまだ20時過ぎくらいだったので、誰か来たのかなと思いドアスコープから外の様子を伺うと、誰もいなかった。
間違えて押したのかなと思い、私は気にせずテレビをもう一度見始めると2~3分後くらいにまたチャイムが鳴り、確認しに行ったが誰もいない。
気味が悪いなあと思いながらもテレビを見始めたのだが、また2~3分後にチャイムが鳴る。
私はいたずらだと思い、次は玄関のドアの前で待ち構えていたのだが、鳴ってすぐに開いて確認したが誰もいなかった。

さすがに怖くなり、私と弟が身を寄せ合いテレビの音量を上げてテレビを見ていたところ、今度は『ドンドンドン』とリビングの扉を叩き始めた。私と弟は怖くて扉を叩く音を無視してテレビを見続けていた。
扉を叩く音は一定の間隔を保ちながらずっとなり続けている。
それが5分ほど続き、さすがに耐えきれなくなった私はリビングの扉に近づいて、扉を開けたがやはり誰もいない、私たちは怖くなり急いでベッドに逃げ込んだ。
弟と2人でガタガタ震えながらベッドの掛け布団を頭から被っていると、部屋のドアが『コンコンコン』とノックされた。
弟は泣き出してしまい、私も目をつぶって耳を塞いでじっと耐える事しか出来なかった。

それからどれだけ時間が経ったか分からない。弟はいつの間にか泣き疲れて寝てしまったようで、震えも収まっている。
そっと耳から手を離すと、部屋はしんと静まり返っていた。
どれくらいの時間になったのか、親が帰ってくるまで、あとどのくらいなのか確かめようと布団をめくると、髪の長い女が上から私を見下ろしていた。

私は絶叫して布団の中に潜り込んで、気付けば朝になっていた。
母親には2人とも仲良さそうに寝るなんて、何かあった?なんて聞かれた。
昨日起きた事、私だけが見た女について話したが誰にも信じてもらえなかった。