【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

六十四夜目『祖母』

これはSさんが兵庫県K市で体験した話です。

それは2か月前のある日、祖母の体調が悪くなり検査した所、癌が見つかった。
検査結果を聞いた時には末期の状態だったため、治療をすることもなく後は残された時間を過ごすだけだった。
月日が経ち余命宣告されてから約1ヶ月後、買い物に行った帰りに祖母が急に倒れて入院することになった。
ずっと寝たきりの状態で眼も開けられず、声をかけたら言葉にならない言葉で返事するのみ。
度々お見舞いに行っていたが、特に症状も表情も良くなることはなかった。

ある日、遠くに住んでいる兄夫婦に会いに行く予定があった為、家族で出掛け機会があった。
しかし父は運転が上手いはずなのに、なぜかその日は縁石に乗り上げてしまいタイヤがパンクした。
突然の出来事にとても不思議ではあったが、特に気にすることもなく兄夫婦との時間を楽しんだ。

その日の夜、祖母が亡くなったと病院から電話を受けた。
いつもなら起こりえないことが起こったこともあり、もしかしたら祖母が行かないでくれと、最後の日ぐらいはそばにいてほしいと思って、サインを出していたのかもしれない。
祖母が亡くなり、お通夜・葬式を済ませて、遺品整理の為に父の実家に行った。
ここでも不思議なことが起こったそうだ。
兄夫婦の子供2人が真ん中を空けて、楽しそうに誰かと話しながら座っていた。

「見て見ておばあちゃん」

Sさんたちには見えないが、どうやら祖母がいたらしいのだ。
四十九日が過ぎてからは見ることがないようだが、最後の最後まで一緒に居たかったのかもしれませんとSさんは話した。