【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

六十三夜目『集合住宅』

これはMさんが京都府Y市で体験した話です。

Mさんが小学生の頃、現在は合併してしまって数も減っているが、昔は小学校がたくさんあり、人口も多く集合住宅がずらっと並んでいた。いわゆる団地というもので、A棟〜E棟まであった。
その中で、MさんはD棟に住んでおり、同じD棟や、C棟やE棟に住んでいる友人たちと集まって、ローラーブレードを着用して走り回ったり、レゴやシルバニアファミリーを持ち寄って遊んでいたそうだ。
いつも友達が集まっているYちゃんの家はC棟にあった。ちょうど真ん中の棟ということ、ご両親が共働きで家にいないこともあり、皆が集まりやすかったのだ。

「Yちゃんは昔から霊感がある」という話を、以前からMさんの母から聞いていた。親同士も仲が良かったので、母もYちゃんのお母さんから話を聞いていた。

Yちゃんはよく、

「黒い男の人が枕元に立ってる」

と言っていたそうだ。しかし、Mさんもまだ幼かったのでその話もよく分かっておらず、Yちゃんと遊んでいる時に違和感も感じていなかった。

ある雨が降っていた日のこと。
雨だからお家で集まろう、とシルバニアを持ち寄ってYちゃんの家に集合した。
Yちゃんはその日、少し元気がなさそうだったが、皆で遊ぶことには賛成し、快くお家に招いてくれた。
不思議なことが起こったのは、なんとなく雨の降り具合を見たくてカーテンを開けた時。
Yちゃんが急に大きな声で、

「開けないで!!!!」

と叫んだ。
皆がびっくりしていると、Yちゃんは泣き出してしまった。
Yちゃんに、どうしたの?とみんなが声をかけると

「外に黒い男の人がいて、さっきからずっとこっちをみてる」

と言うのだ。
本当かどうか確かめたいのだが、あまりにYちゃんが嫌がるので、そのままカーテンを開けられずにいると、今度はBGMとしていてかけていた曲が急に不気味な音を流し始めた。それは数秒の事だったが、すごくゾッとしたのを覚えている。
怖かったのだがYちゃんを1人にすることもできず、Yちゃんのお母さんが帰ってくるまで、みんなで過ごしていたがそれ以降は何も起きなかった。

中学生になるとYちゃんはE棟に引っ越し、新しい家では一切そういったものを見ることがなくなったそうだ。