【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

五十四夜目『姉が連れてきたもの』

これはMさんの姉が三重県N市で体験した話です。

姉が昔対人関係で悩んでいた頃、母の友人の勧めで占い師の方というか、霊能力のようなものがある人に見てもらったことがある。
その人からはこれからの生活のアドバイスなどをいろいろもらったそうですが、最後に、

「非常に霊に憑かれやすいので、神社や、いわゆる曰く付きと言われているところには行かない方がいい」

と言われたそうだ。
どこまで信じていたのかわからないのだが、その後姉は近所の介護施設に就職し、忙しい日々を送ることになった。
Mさんは結婚をして実家を出たので、それから頻繁に姉と会うこともなかったのだが、久しぶりに会った時に、ずっと行きたかった観光スポットとして有名なTというへ所へ旅行に行ったと聞かされました。

Tと言えば観光名所でもあり、自殺の名所でもある崖。

「そんなところに行ったらまずいんじゃないの?」

と聞くと姉は、

「うん、次の日早速見たよ。生まれて初めて見たわー」

と言う。詳しく聞くと、介護施設のトイレの清掃中、奥の個室からずぶ濡れの女の人が出てきたらしい。
姉は冷めた性格で冗談を言うタイプでもないのですぐに本当だとわかった。

「あたしが連れてきたのか、元々いたのを見るようになっちゃったのか…でも幽霊って本当にいるわ」

と笑っていたが、Mさんはなんだか嫌な予感がした。
それからすぐ、姉は退職した。
理由を聞くと

「私やっぱり、そういうところに行ったらあかんみたい。懲りた」

とポツリ。どうやら頻繁にずぶ濡れの女の気配を感じるようになり、それと時同じくしてなぜか職場の空気がおかしくなっていったのだとか。
たまらず仕事を辞めてお祓いにも行ったそう。
自分が経験したことではないですが、一番信頼できる姉の体験談なので本当に怖いと思いましたとMさんは話した。