四十八夜目『3.11』
これはSさんが大阪府O市で体験した話です。
この日Sさんは仕事の配達で市内を回っていた時に感じたことだそうだ。
いつもの通りなじみの客先に訪問している時、福島県沖にて大きな地震が発生したとラジオで知り、
「こういうの聞くと、あの時を思い出すなぁ」
阪神・淡路大震災。この辺でも相当亡くなった人がいた。客先と少しそのことで会話したあと、朝が早かったので車の中で仮眠を取る事にした。
前回の大地震の経験上、これから商品の供給が不安定になるのかな?とか考えながら眠りについたそうだ。
休んでいたのはわずか5分程度だったが、その時の夢の中で自分の周りからたくさんの光が昇っていくのを感じた。
何の光なのか?ここはどこなのか?とかは全く感じることなく、ただ立ち尽くしていた。
自分は光の中で、ただその昇っていく光たちを見送ることしかできなかったのまが、ただ「たくさん逝った」とだけ思ったそうだ。
夢の中での出来事なので抽象的な表現しかできないのだが、今でも心に刺さっている。
後日に、地震からの津波でたくさんの人が犠牲になったり未だに発見されていない方を知った。
内容が夢で見たことであり、具体性が全くないので自身の経験でしか文字にできないですが、不思議な体験でしたとSさんは話した。