【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

百七十九夜目『乗り込んだ女性』

これはMさんが大阪府O市で体験した話です。

当時住んでいた部屋が8階建てのマンションの最上階。
その頃キャバ嬢をしていたので、それなりの自由になるお金があり、かなり設備のしっかりした新しいマンションで、ロビーにはエレベーターの中の防犯カメラの映像が見られるモニターが設置されて、ロビーに居てもエレベーターの中が見えるようになっていた。

ある日、遊びに行くために友達が迎えに来たのだが準備が出来ていなかったため、友達にはロビーで待っていてもらうように頼んだ。
数分後急いで部屋を出た私は、エレベーターに乗り込むとロビーのある1階を押した。

ところが、エレベーターは途中6階で停止した。
ドアが開いても一向に誰も乗ってくる気配がしない静寂の中、人の気配を探したが誰もいないようなのでドアを閉めた。
何かの拍子に私が6階のボタンを押してしまったのかもしれない。閉まっていくドアを見ながらそんな事を考えた。
しかし、数秒後ドアはまた開き、再びの沈黙が訪れた。6階にはやはり誰もいない。
人感センサーが誤作動でもしてるのかと思いながらまた閉じるボタンを押すと、今度はドアが閉じた。

その後は無事にロビーに着いたのだが、友達はイライラした様子だった。
もともと気の短い友達だったので、最初は準備が遅かったことを怒っていたのかと思ったのだが、そうではなかった。

「あの女!降りもせんくせになんで、6階で開く押してたん?!」

よく話を聞くと、友達には8階で妹と一緒にエレベーターに乗り込む女性が見えていたそうで、
その女性が6階のボタンを押した後、6階に着くと今度は開くボタンを押していたそうだ。

「で、その女どこで降りたん?」

そう聞かれたが、私は友達に答えることが出来なかった。友達にはその女性が生きている女性と同じように見えていたらしい。