【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

百四十七夜目『嫌な交差点』

これはTさんが茨城県H市で体験した話です。

幽霊は存在する。これは私のいくつもある体験からそう断言できる。
これは私がよく行くスーパーマーケットがある交差点での出来事。そのスーパーマーケットは国道の大きな交差点の角にあるのだが、いつも朝と夕方はマイカー通勤のラッシュでこの交差点が非常に混雑する。
そして私はいつもこの交差点を通るとき何か頭の中でザワザワした感覚がして嫌なのだ。気のせいかもしれないがここを通るのは避けて遠回りしていた。ただ買い物の時は仕方ないのでこの道を利用していた。

ある日軽自動車に乗っていつものように買い物に出かけ、この交差点まで来た時。
交差点を通過したところに目的のスーパーマーケットがある。信号待ちをしていると横断歩道に一人の女性が立っていた。他の人は信号を見ているのだが、その人はうつむいたように下を見ていて少し様子が変だった。
信号が青になったので信号待ちの人々は一斉に横断を始めたのだが、その人は渡ろうとしなかった。その女性の下半身が薄くなって足元が消えるように透けているのに気付いた時背筋がゾッとした。この人はすでに亡くなった人なのだと分かった。

その女性はその交差点で今でもたまに見かける。手には買い物バッグを持っているので、買い物に来てこの交差点で事故に遭った人なのだろう。
そういえば交差点の角に警察からの協力願いの看板が半年ほど前から設置されている。内容は「◯年◯月◯日午後8時45分にこの交差点で轢き逃げ事故が発生。目撃者は警察までご連絡ください」

私がこの女性をこの交差点で初めて見かけた日は、この掲示看板の日付の翌日のことだった。この女性は自分が死んだことが分からずに今もこの場所に止まってこの交差点にずっと立っているのだろう。