【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

百四十二夜目『緩い右カーブ』

これはUさんが兵庫県K市北区付近で体験した話です。

20年ほど前の事。
仕事が23時頃に終わり、深夜に帰宅する途中峠道を通るのだが、いつも車両の少ない時間帯でも安全に時速50km位で走行していた。
緩い右カーブに差し掛かったとき、ハンドルを右に切ったのだが、なぜか車は曲がらずにそのまま真っすぐ林に突っ込んでいった。

バキバキバキ、ドスン

周りに生えている木の枝を折りながら、車はどんどん下っていき、最悪な事態も頭をよぎったが太い木に当たり、何とか車は止まった。それでもかなり下った所で止まったため、自力走行では元の道路には戻れなっかたので、JAFを呼び引き上げて貰うことになった。
JAFの方が来て引き上げて貰ったに
「あそこでよく止まりましたね。あと1mで崖に落ちてましたよ」
と言われた。その時は辺りが真っ暗で何も見えない状況だった上、止まった地点が林の奥のため、どんな場所で止まったのか確認には行けなかった。

翌日会社の同僚に話をしたのだがその同僚が
「そこの林の木の枝に、黒いヘルメットが引っかかってなかった?」
と聞いてきたのだ。私は
「真っ暗で何も見えなくパニックになっていたので良くわからない」
と答えると、
「もし俺の言っているカーブなら、数年前にバイクがそのまま林の奥まで突っ込んでしまい、崖から落ちて亡くなってしまった人がいるらしい。その仲間が亡くなった人のヘルメットを手の届かない木の枝に引っかけて供養をしたのだ」
と言われ、少し気持ち悪いなぁと思いながらも、まさか同じカーブではないだろうと思った。

それでもやはり気になるので、昼の明るいときに現場へ行き確認すると、カーブの入り口に黒のヘルメットが木の枝に引っかかっていた。
そして私が突っ込んだ跡であろうタイヤ痕をたどっていくと、止まった所から1m先は真っ逆さまに落ちるような崖があった。 車だったのでたまたま木で止まったが、バイクだったら間違いなく崖に落ちてしまい命を落としていただろう。

その後も、そこでは緩いカーブにもかかわらず数名のライダーが命を落としているようだ。