【実話系怪談】忌奇怪会~kiki-kaikai~【本当にあった怖い話】

Twitter→https://twitter.com/kikikai76211126?s=09 怖い話を集めています。 ある程度見て頂ける人が増えたら、wordpressなどを使って原文も合わせて投稿したり、 コメントなど頂けた人気の高い話は朗読系YouTubeでも公開しようと考えています。 現在はまだまだ細々と、1日1話投稿出来れば良いかな…と。二次使用などはご相談下さい。

百十一夜目『歩く音』

これはMさんが大分県O市で体験した話です。

私が子供のころ実家で体験した話。
私の実家のある住宅街は心霊現象が起こることで有名で、ちょくちょく各家で起きたことがうわさで流れてきたりすることがあった。
そうはいっても私は何にも怖い体験をしたことがなかったので、あまり気にしていなかったし、家族も全然霊感がないからかこの住宅街でも普通に過ごしていた。
しかし、この体験をしてからは、幽霊の存在をひしひしと感じるようになった。

ある日、私は勉強をしていて遅くなり、深夜にお風呂に入ることになった。実家の風呂場の窓は裏庭の砂利道に面していて、裏に人が通った音や裏の家の人間が話す声などが良く聞こえてくる。その日は深夜なので外は静かだったのだが、ゆっくりお風呂に使っていると、どこからか音が聞こえてきた。

じゃり、じゃり、じゃり

という、砂利道を何かが通る音。家の周辺には野良猫が多くいるので、その時は「野良猫が遊びに来ているのかな」とあまり気にせずにお風呂を出た。
しかし、次の日以降、どの時間にお風呂に入っていてもその音をよく聞くようになった。家族もその音を聞いたとのことで、私の空耳ではないと分かり、さすがに怖くはなったのだが、正体を確かめる勇気はなくそのままやり過ごしていると、そのうちその音がする事もなくなった。
内心ホッとしていたのだが、母が自治会の集まりで近所の人と話していたところ、衝撃的な話を聞いてきた。
他の家でも同じような現象に悩まされていた人がいたのだ。
その音を聞いた人は、何が動き回っているのかと、何の気なしに見てしまったそうただ。
その音の主は野良猫ではなく、ぼうっと白く光った足だけが歩いていたそうだ。自分で何が歩いているのか確認しなくてよかったと思うのと、今でも実家でお風呂に入るときは音がしないかビクビクしながら過ごしている。